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ショッピング問題=フレイ・カネッカ閉鎖か=1700万レの負債で=パウリスタ地区の名物も

ニッケイ新聞 2012年7月26日付け

 サンパウロ市ショッピングの不正摘発が進む中、サンパウロ市中央部のショッピング・フレイ・カネッカがきょう26日に閉鎖される可能性があると、25日付伯字紙が報じている。
 市内複数のショッピングを運営しているブルックフィールド社が住宅許可局(Aprov)元課長のウサイン・アレフ・サアブ氏らに賄賂を渡していたことが暴露されたのを受け、サンパウロ市が7月に実態調査を行った結果、47のショッピング中28(うち六つは裁判所の暫定令で市の監査が差し止められている)で不正が見られたことは19日付本紙でも報じた。
 フレイ・カネッカは、市当局による取締り開始以降、最初に閉鎖されるショッピングになる危険性に直面。01年創業のフレイ・カネッカは市税などを滞納し、10年の改装工事後、営業資格の更新が出来ていない。税金や手数料の滞納額は1700万レアル以上、66万レアル以上の罰金も科せられている。
 市は、滞納分の税金などを25日に払わなければ同ショッピングを26日に閉鎖と決定。ショッピング側は同日夜、「閉鎖についての通達は受けとってない」とした上、「負債については裁判所で調整中で、営業許可もある。運営は合法的に行っている」と不満を表明した。ショッピング側は先週、第7財務裁判所に、10年に提出した営業許可の延長申請を拒否したのは市側の問題で不正監査の理由はないと訴えたが、裁判所は「2年近く無許可状態だったのはショッピング側の怠惰の結果」とし、営業継続のための暫定令の申請を却下した。
 同ショッピングはパウリスタ地区にあり、1日の利用客は2万2千人。市有数の大型ショッピングの閉鎖危機をめぐる反響は大きく、利用者からは、「毎日のように利用していたのに」との声と「当たり前さ」との声が乱れ飛ぶ。ショッピング内の店の主任は、「店主はショッピングの理事会にも出席していたが、負債や閉鎖といった話は聞いたことがない。仕事はどうなるんだ」と不安の声を漏らしている。
 区役所間調整局のロナルド・カマルゴ局長は、フレイ・カネッカは多額の負債のせいで不正を指摘された部分の改善期間が短いが、負債を払えば他のショッピング同様の改善期間を認めるとしている。不正を正さないと31日に閉鎖の可能性があるのはショッピング・パウリスタ。モオカ・プラザ、イジエノポリスも閉鎖の可能性があるが、裁判所の暫定令を受けて営業中だ。
 24日付エスタード紙によると、ショッピング絡みの収賄疑惑は市環境局や消防、警察、ブタンタンやピニェイロスなどの区役所職員にも拡大。州検察局には収賄額は最大1200万レアルとの情報が寄せられている。

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