ニッケイ新聞 2012年7月26日付け
先週末、ブラジル太鼓協会が実施した太鼓選手権大会で、奏者が大太鼓を演奏中、会場から太鼓にレーザー光線が当てられるというハプニングがあった。
審査員であり指導者の蓑輪敏泰さんは、演奏終了後、「今レーザー光線を当てた人は出て行け!」と叱咤した。更に最後の講評でも「日本だったら大会を中止していた」と厳しく念を押し、イヤリングをつけた奏者がいるグループは次回から失格にすると話した。
太鼓は青少年教育にいいと言われるが、それは蓑輪さんのようにルールを明示し遵守を徹底する厳しい指導者があってこそだと思った。叱咤の後に会場から拍手が起こったのも、青年や家族もけじめを求めているからに違いない。
今後当地でも指導者が誕生することと思うが、技術と共に、こうした精神が受け継がれてほしい。(阿)