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大学生たちが電撃誘拐=サンパウロ市の富裕地域で約50件

ニッケイ新聞 2012年8月1日付け

 サンパウロ市の高級住宅地で電撃誘拐や窃盗など50件もの犯罪を繰り返していた集団は10代〜大学生の青年たちだったことが明らかになり、大学生4人を含む7人が逮捕された。7月31日付伯字紙が報じている。
 摘発されたのは、1月以降19件の電撃誘拐を画策し、4月に逮捕された学生のブルーノ・ロドリゲス容疑者(19)率いる〃クアドリーリャ・ドス・ボーイズ〃と呼ばれる18〜21歳の青年16人のグループで、サンパウロ市南部のブルックリンやモエマ、ヴィラ・オリンピアといった高級住宅地で、50件ほどの電撃誘拐を行っていた。
 7月30日までの逮捕者は、学生のヴィトル・メンデス・ロドリゲス・デ・リマ容疑者(20)、テミストクレス・デ・ソウザ容疑者(18)、ミシャエル・ドゥグラス容疑者(19)を含む7人。残り9人は現在捜索中だ。
 学生たちはパウリスタ大学(UNIP)やアニェンビ・モルンビー大学に在学、南部などの裕福な家庭の子弟で、大半は親が学費を払い、新車を持つメンバーもいた。
 電撃誘拐は会社帰りや買い物帰りの女性中心に行われ、車の窓を凶器で叩いて脅し、被害者を人気のない所に連れ込んだ隙に、別の仲間が銀行のATMで金を引き出し、買い物などをするという手口だった。買い物は高級メーカーの服や靴が大半だが、盗んだ金で海岸の家を借り、酒やエネルギー・ドリンクを大量に買い込んでパーティを行うことも。グループの撮った写真には、右手に酒、左手にドル札を持って意気揚々とした青年たちの姿も写っていた。
 6月に同グループに襲われた36歳企業家は、「凶器を持って〃殺すぞ〃と脅しつづけていた犯人がこんなに若い連中だったとは信じられない」と語っている。

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