ニッケイ新聞 2012年8月8日付け
14年サッカーW杯会場の一つで、13年のコンフェデレーションズ杯会場にも予定されているブラジリアの国立競技場(旧マネ・ガリンシャ・スタジアム)の改修工事現場で6日夕方、事故が起き、5人が負傷と7日付伯字紙が報じた。
事故が起きたのは、昼間の作業員と夜間の作業員が入れ替わる17時40分頃。観客席の梁を支えていた金属製の骨組みが崩れ、作業員5人が約15メートルの高さから転落した。
4人はすぐに救出されて病院に運ばれたが、最後の1人は10メートル余り落下した上、コンクリートの塊が脚を直撃。崩れた骨組みや瓦礫の中から救出されたのは、事故から3時間後だった。
連邦直轄区政府は直ちに保健局担当者を病院に派遣。6日の夜間工事は中止されたが、同スタジアムでは、6月にも作業員が高さ約30メートルの所から落ちて死亡する事故が起きており、警察は7日に工事の一時中止を命じた。工事を担当している業者は原因解明のため全面的な協力を約束したが、コンフェデレーションズ杯会場は、年内に完成し、国際サッカー連盟(FIFA)の監査を受ける必要がある。