ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

ドル安でも外国製品増加=背広はもっぱら中国製?

ニッケイ新聞 2012年8月15日付け

 サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の集計によると、第2四半期はドル安にもかかわらず、外国製工業製品の市場占有率が増えたと14日付フォーリャ紙が報じた。
 ブラジル製の工業製品はドル安で輸出しやすくなる一方、ドルで契約した外国製品はレアル高により国内消費に占める率は減ると思っていた関係者には予想外の結果だ。
 国内消費に占める外国製の工業製品の割合は第1四半期の22・6%から24・05%に拡大。過去最高だった11年第4四半期の23・97%を上回っており、製造業関係だけを見た場合も、外国製品の市場占有率は21・6%が22・6%に拡大した。11年第4四半期の為替は平均1ドル=1・80レアル、13日の終値は2・021レアルだった。
 特に目立つのは農業関係者が使うトラクターなどの機械類で、2010年第2四半期は37・3%だった外国製品の割合が、今年の第2四半期は54・0%まで拡大。
 国内消費そのものは3・8%縮小している中での外国製品の占める割合拡大は、国内産業の競争力が依然として弱い事を示している。
 その一例は、12日付エスタード紙が報じた、中国製の背広による国内市場席巻だ。人件費と原材料費が安く、15ドルで製造された中国製の背広は、ブラジル市場でのシェアを急激に拡大中で、11年の場合、中国からの背広輸入額は3680万ドル。市場占有率は07年の倍の80%を占めるに至っているという。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button