ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ市市長選=「市政はまるでマフィア」=シャリッタ候補が語る

サンパウロ市市長選=「市政はまるでマフィア」=シャリッタ候補が語る

ニッケイ新聞 2012年8月16日付け

 サンパウロ市市長選に民主運動党(PMDB)から立候補したガブリエル・シャリッタ氏が14日、「サンパウロ市の市政にはマフィアがいる」などの発言を行った。15日付フォーリャ紙が報じている。
 シャリッタ氏は、14日にサンパウロ市南部のイタイン文化芸術劇場で開かれたフォーリャ紙とUOL主催の公開質問会に参加し、150人の観客を前に持論を展開した。
 主催者側のジャーナリストの質問に答えたシャリッタ氏は、サンパウロ市の市政は「住宅許可局(Aprov)を始め、マフィアみたいな連中が仕切っている」と発言。106軒の不動産売買やショッピング建設での収賄疑惑に揺れるウサイン・アレフ・サアブ氏を例に出して批判した。また、汚職を減らすための対策として、インターネットによる市政に関する情報公開のシステム化をあげた。
 シャリッタ氏は、かつて20年所属したPSDB(民主社会党)からの離脱に触れ、同党から出馬のジョゼ・セーラ候補を批判した。シャリッタ氏は、2008年のサンパウロ市市長選挙でアウキミン候補(現・サンパウロ州知事)が落選したのはセーラ氏がカサビ氏支持に回ったからだといい、自身のPSDB離脱もセーラ氏への反発が原因と説明。直後に所属したブラジル社会党(PSB)もセーラ氏の息のかかったカサビ氏の支持に回ったために抜けたと語った。
 シャリッタ氏は敬虔なカトリック教徒として知られ、同性愛や妊娠中絶に関する質問も出たが、シャリッタ氏は「仮に立候補者が同性愛者でそれを公表したいのであれば別に問題はない」「中絶問題は宗教ではなく司法の管轄」とした。
 ダッタフォーリャが7月下旬に行った調査では、シャリッタ氏のサンパウロ市市長選での支持率は第5位の6%だった。