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『土佐祭り』=県系越えて青年部が企画=2日間で約1万人来場

ニッケイ新聞 2012年8月23日付け

 高知県人会青年部(武田アウグスト部長)が県系人のつながりを越えて企画した『第1回土佐祭り』が、18、19の両日、サンパウロ市アグア・ブランカ公園内アリーナで開催された。2日間とも天候に恵まれ、約1万人がショーを鑑賞したり郷土食を堪能したりと休日を楽しんだ。
 同祭は同県人会の活性化を目指して青年部が企画したもの。「日系人よりも、日本文化が好きなブラジル人の方が逆に熱心に頑張る」(武田部長)と、約30人の非日系の友人たちを呼び込みイベントを開催した。
 プログラムは青年部らしく合気道や剣道など武道に加え、和太鼓、ストリート・ダンス、アニメ・特撮専門のバンド「アニマッドネス」のショー、アニメ「遊戯王」カードゲームや漫画ワークショップなど様々な余興を準備。ショーはステージを越えて砂地のアリーナで広々と開催された。
 観客への質問にも臨機応変に答えながら、子どもも大人も一緒に武道の技を体験するなど、自由な雰囲気でショーが進められた。また、イベントを聞きつけてやってきたコスプレグループも公園内をパレードし、雰囲気を更に盛り上げた。
 アリーナ手前にはずらりと食べ物のバンカが並び、昼時には屋台コーナーに行列ができた。同県人会では、食事を販売し青年部をバックアップ。鯛蒸し、姿寿司、カツオのたたきなど郷土食は、事前に予約する人もおり、ほぼ完売。カレーやヤキソバなど一般的日本食もよく売れ、天ぷらは700個以上が売れたとか。
 片山アルナルド同県人会会長は「青年がこんなイベントをやるのは県人会にとっても嬉しいこと。若者同士、人脈を広げて交流を深める場にもなる」と喜び、「色々手抜かりもあるが、経験のある我々が協力していく。意見を擦り合わせ、次からはもっと県の文化を紹介していきたい」と話した。
 武田部長も「来年はもっとワークショップを増やし、規模を2倍にする」と見通しを語った。
 公園に運動に来ていたモニカ・ダ・シルバさん(39)は「こんなイベントがあるなんて知らなかった。見られて良かった」と喜んでいた。