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サンパウロ市市長選CM=「任期投げ出す元市長」=PT陣営がセーラを批判

ニッケイ新聞 2012年8月24日付け

 21日からはじまったサンパウロ市市長選CMで、労働者党(PT)のフェルナンド・ハダジ候補とルーラ前大統領が、ジョゼ・セーラ候補(民主社会党・PSDB)への批判的な言及を行っている。23日付伯字紙が報じている。
 ハダジ候補は、テレビでの選挙CM冒頭で「サンパウロ市は任期を途中で放り出すような市長は求めていません」と語り、2006年にサンパウロ市市長の任期を2年残して辞任したセーラ氏を批判している。
 一方のルーラ氏は、テレビ版のハダジ氏の選挙CMでは同氏への熱烈な推薦に徹しているが、ラジオ版では一転し、セーラ氏に対する攻撃に徹する。ルーラ氏はセーラ氏の名前こそ出さないものの「任期を最後まで全うするのをきらった市長がいた」と言い、さらに「どうしてもう一度市長になろうなんて考えたんだろうね。おそらく、また負けるためかな」と痛烈に皮肉っている。
 これに対してセーラ氏は、テレビCMの冒頭でなぜまたサンパウロ市市長選に出馬したのかを説明、「私は準備が出来ている。私は政治家としての絶頂にある。革新的な市政を行うために私は全力を尽くすつもりでいる」と語っている。CMでは、セーラ氏を推薦する女優のひとりが「新しいことが大切なのではありません。新しいアイデアを持つことが大切なのです」と語り、ハダジ氏の掲げる〃新しさ(ノーヴォ)〃というスローガンを揶揄。ハダジ氏のCMは「ノーヴォ」という言葉を20回も使用している。
 一方、サンパウロ市市長選の支持率調査で1位となったセウソ・ルッソマノ候補(ブラジル共和党・PRB)は、セーラ氏とハダジ氏の7分40秒に対し2分11秒しかCMの持ち時間がない。ルッソマノ氏のCMは対立候補者の批判は一切なく、3分の2を副市長候補のルイス・フラヴィオ・ドゥルソ氏(ブラジル労働党・PTB)に割いている。