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政府が減税処置を延長=中銀は基本金利再引下げ=気になる景気とインフレ

ニッケイ新聞 2012年8月31日付け

 景気の回復が予想より遅れる中、ギド・マンテガ財相が29日に減税処置の延長などを含む新景気刺激策を発表、中銀も政策基本金利(Selic)を再度引下げと30日付伯字紙が報じた。
 車や家電その他への減免税処置延長は、「国内総生産(GDP)の伸びが(予想より)弱いと発表される前日」(エスタード紙)、「目立たぬほどの経済回復の兆しを前に」(フォーリャ紙)発表された。
 新景気刺激策の中心は工業製品税(IPI)の減免税の延長で、本31日までだった車への減免税は10月末日、冷蔵庫やフォゴン、洗濯機などの白物家電や家具類へは12月末日まで延長される。また、12月末までだった建築資材や設備、資材への減税は13年末まで延長される。
 減免税の効果の表れ方は部門毎に違うが、減税終了直前の駆け込み需要もあった乗用車の場合、8月の販売台数はほぼ40万台で新記録達成と見られている。前回の減税処置から期間を経ずに導入され、その効果が疑われた白物家電への減税も販売増に繋がっているとの報告が出ている。なお、減免税処置の延長は雇用維持が条件だ。
 その他の刺激策としては、機械などの資本財やトラックを購入するための社会経済開発銀行(BNDES)からの融資に対する貸付金利を、年5・5%から2・5%に引下げ、新品購入時に売り出される中古の資本財購入用の融資(貸付金利は長期金利の5・5%+1%)も新設された。
 新しい刺激策は従来の方策の繰り返しではとの声も強まる中、マンテガ財相は、これまでのやり方で効果が出ており、減免税などはまだ必要との見方を崩していない。
 マンテガ財相は、第1四半期は0・2%の伸びだったGDPも、第2四半期に0・5%、第3四半期に1〜1・1%程度伸びると見ており、年末には年4%の成長達成が可能だという。
 一方、中銀の通貨政策委員会(Copom)は29日、政策基本金利を8%から7・5%へ0・5%ポイント引下げた。これにより、短期投資ファンドの利息はほとんどの場合、ポウパンサより少なくなる。
 今回の基本金利引下げは市場も予想していた事で、0・25%ポイント程度の引下げが続くとの見方もあるが、米国での干ばつなどの影響でトウモロコシや大豆などのコモディティ価格が高騰している事もあって、インフレ懸念が強まってきており、今回で引下げ終了との見方も出始めた。
 財務省は、IPI減税で製品価格が抑えられればインフレ抑制に役立つと見ており、公的債務の利息軽減にも繋がる基本金利引下げと減免税処置に伴う税収減少を秤にかける状態が続いている。

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