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独立記念日=文化行事が目白押し=「ブラジル最高のレコード」発表=あす「独立の叫び」の演劇

ニッケイ新聞 2012年9月1日付け

 190周年を迎える9月7日の独立記念日に、エスタード紙が文化行事の一環として、FM局と共同で「ブラジル史上最高のレコード」を発表する。また、2日にはイピランガの独立公園で1822年の独立記念宣言を再現した演劇も行われる。
 8月25日付エスタード紙は、7日にエルドラドFM(周波数107・3)と共に発表する「ブラジル史上最高のレコード」の候補作30点を発表した。従来はこうした企画は音楽専門のメディアが選出するもので、新聞社のような一般メディアの主催で行うものは前例がないことから注目されている。
 候補作の30枚は、1960年代のボサノバから2000年代まで幅広い作品から選ばれた。60年代からは〃ボサノバの王〃ジョアン・ジルベルトの「シェガ・デ・サウダージ」や、世界的大ヒットとなった「マシュケナダ」を含むジョルジュ・ベンの「サンバ・エスケマ・ノーヴォ」、60年代後半に当時の軍政に反抗する若者たち(カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルなど)が作り上げた「トロピカリア」などを選出。また「音楽界のレイ(王)」ことロベルト・カルロスは71年の作品で選出されている。
 70年代からはサンバの大家カルトーラや死してなお人気の黒人歌手チム・マイア、ブラジルロックの先駆者であるラウル・セイシャスやヒタ・リー、ネイ・マットグロッソ率いたセコス・エ・モリャードスなどを選出。80年代の軍政終結時に台頭したバンドからはレジオン・ウルバーナやチタンス、90年代からは若くして夭折したシコ・サイエンスやカシア・エレールなど。最新作品はリオのバンド、ロス・エルマーノスの「ヴェントゥーラ」だ。
 「最高のレコード」は一般投票により決まり、エスタード紙の専門サイトより投票可能だ。投票は4日まで受け付け、5日〜7日の3日で3位、2位、1位と発表をエルドラドFMで行う。
 また、明日2日にはサンパウロ市南部イピランガ独立公園で、1822年9月7日にペドロ1世によって行われた「独立か死か」の言葉で有名な「独立の叫び」の再現演劇が行われる。11時30分から3回上演され、ペドロ1世にはムリロ・ローザ、マリア・レオポルディーナ王妃にはデボラ・セッコなど、映画やノヴェーラでもおなじみの役者によって演じられる。入場は無料となっている。