ニッケイ新聞 2012年9月25日付け
【パラー州ベレン発】汎アマゾニア日伯協会(生田勇治会長)は10日から5日間にわたり、同協会内で恒例の『日本週間』を開催した。83回目の「アマゾン日本人移民の日」(9月16日)を祝ったもの。
終日、日本料理・習字・生け花・琴・折り紙・日本舞踊等のミニ講座とワークショップが開かれたほか、ベレン総領事館提供による日本映画「がんばっぺ フラガール」「ロック〜わんこの島」などの上映会もあった。
また、認知度の低い同移民の日の周知徹底を図るため、同協会は会場内に法令を掲示。4月に発足した北伯県人会協会(山本陽三会長、16道・県が参加)の存在も広く知らせるため、県の郷土食販売やパンフレット配布を行なった。
14日は『アマゾン日本人移民83周年記念式典』も開催され、沼田行雄ベレン総領事夫妻、大岩玲首席領事夫妻、山田フェルナンド商工会議所会頭、ヴェネッサ・ヴァスコンセーロス市会議員や園田昭憲・県連会長をはじめ、約2千人が出席した。
日伯両国歌斉唱と先亡者に向けた1分間の黙祷を行い、生田勇治会長と各来賓の挨拶の後、琴・太鼓・日本舞踊・剣道等アトラクションが披露された。
最終日は、同協会前を通るクアトールゼ・デ・アブリル通りを閉鎖し、盆踊りやヨサコイソーランなど催しを行い、近辺の住民や通行人に喝采を浴びていた。北海道・群馬・香川・広島はジンギスカンや讃岐うどん、お好み焼きなどそれぞれの郷土料理を販売し、来訪者を喜ばせた。宮崎、福島、栃木も県の紹介を行なった。
同イベントに出店したある県人は「新組織が出来たお陰で、母県の特産物を紹介できた。サンパウロに依存していては、思うような活動がままならない。将来に向けて明るい道が開けた」と喜んでいた。
「今さら県人会なんて…」と反論する県もある中、サンパウロ市並みとはいかないまでも、北伯に合った活動が期待されていることは確かだ。(パラー州通信員 下小薗昭仁)