ニッケイ新聞 2012年9月27日付け
サンパウロ市市長選の1次投票は10月7日に行われるが、各候補者の陣営では早くも10月28日に行われる2次投票をめぐる駆け引きがはじまっていると26日付エスタード紙が報じている。
25日に世論調査統計機関(IBOPE)によるサンパウロ市市長選のアンケートが発表され、フェルナンド・ハダジ候補(労働者党・PT)がジョゼ・セーラ候補(民主社会党・PSDB)を抜き2位に浮上した。1位のセウソ・ルッソマノ候補(ブラジル共和党・PRB)の支持率も34%とまだ過半数に満たないため予断を許さない展開だが、そんな中、早くも2次投票に向けての動きが活発化している。
支持率4位のガブリエル・シャリッタ候補(民主運動党・PMDB)は、選挙CMでセーラ氏とルッソマノ氏への攻撃を行なっているが、PMDBがPTと連邦政府で連立内閣を組んでいることもあり2次投票ではハダジ氏支持に回ることが有力視されている。
一説では、アロイージオ・メルカダンテ教育相を大統領府に配置転換し、シャリッタ氏を後任の教育相に任命しようとする動きがあるという。ミシェル・テメル副大統領は大臣職と引き換えの支持を否定しているが、ジウマ大統領は側近に対し選挙後に大臣の交代があることを予告しているという。
またセーラ氏は、パウリーニョ候補(民主労働党・PDT)を迎えたいとしている。ルッソマノ氏に批判的な労働組合委員長のパウリーニョ氏に対し、セーラ氏側のアウキミンサンパウロ州知事も既に動いているとされ、州政府の要職を検討していると言われている。
また、ソニーニャ候補(社会大衆党・PPS)は「ルッソマノ氏に反対票を投じたい」として、既にハダジ氏支持を表明しており、レヴィ・フェデリックス候補(労働革命等・PRTB)は州庁でアウキミン知事と会談する姿が目撃されている。