ニッケイ新聞 2012年9月29日付け
連邦最高裁でのメンサロン事件の裁判での27日の投票で、2005年6月にメンサロン計画を暴露したことで知られるロベルト・ジェフェルソン被告(ブラジル労働党・PTB)らに有罪判決を下した。28日付伯字紙が報じている。
メンサロン事件の判決投票は27日、8人の被告に行われ、その結果、ジェフェルソン被告は収賄容疑に関して有罪判決に必要な6票を獲得し有罪が決定した。同被告は下院で連邦政府を支持する見返りに450万レアルを受け取った罪状で起訴されていた。同被告の弁護側はその金を、PTBが2004年の全国市長選用の選挙献金であると反論していたが、受け入れられなかった。同被告はマネー・ロンダリングの罪でも訴えられ、こちらもあと1票で有罪となる。
この27日には、ジェフェルソン被告の他に5人の被告に有罪判決が出され、元・自由党(PL)党首(現・共和党・PR所属)のヴァルデマール・コスタ・ネット被告と元・進歩党(PP)党首のペドロ・コレア被告がそれぞれ収賄とマネー・ロンダリングで、元・民主運動党(PMDB)のジョゼ・ボルバ被告と元PLのビスポ・ロドリゲス被告、PTBのロメウ・ケイロス被告(PTB)が収賄で有罪となった。
また、PLの相談役だったアントニオ・ラマス被告には収賄、マネー・ロンダリング共に無罪判決が出され、ペドロ・ヘンリ被告(PP)は票割れを起こし、判決は持越しとなった。これで27日までに有罪確定は被告13人中9人となった。
今回のメンサロン事件に対する見方は判事の間でも割れている。10人の判事のうち4人(ジョアキン・バルボーザ氏、ルイス・フクス氏、ジルマル・メンデス氏、アイレス・ブリット長官)は、弁護側が主張する「メンサロンの目的は選挙資金の提供であり、下院での連邦政府の支持を取り付けるためのものではない」をしりぞけ、「メンサロン事件は労働者党(PT)が第一次ルーラ政権(2003〜06年)への支持を取り付けるために政党や下院議員に持ちかけた戦略」という説を支持している。
10月1日からはじまる来週の公判では、メンサロン計画の主犯と目されているジョゼ・ジルセウ被告やデルービオ・ソアレス被告に対する裁き行なわれる。