ニッケイ新聞 2012年10月3日付け
【既報関連】赤字17万レなのに来年もやるの——? 今年の『県連日本祭』の関連イベントとして開催された「第1回日伯ロードレース」の収支報告が先月27日の代表者会議であり、17万5267レアルの赤字だったことが発表された。会長らからは、開催継続に対する否定的な意見が噴出。一方、執行部は「開催是非は全くの白紙」としながらも「役員内では10対4で賛成」との考えを示している。前回の会議同様、内訳についての言及はなく、会議は執行部らに対する不信感に包まれた。
「説明責任を果たさないままイベントの開催に踏み切ったことは私のミス。クビになっても仕方ない」。園田昭憲県連会長は会議のなかで、そう発言し、事態の重大さへの認識を示した。
8月度代表者会議で赤字会計となることが明らかとなり会議は紛糾。今回17万レを超える赤字が発表されたことで、同イベントは〃大失敗〃の結果となった言えそうだ。
日本祭りの実行委員長である前田ネルソン氏(三重)は「単体では赤字だが、その補填は日本祭の収益内で収まる」と発言。これに対し、「皆が力を合わせて作ってきたお金を、こんな形で無駄遣いされてはたまらない」と怒りの声を上げたのは大西博巳氏(広島)。「役員の判断だけで進めるならきっちり責任を被って欲しい」と不信感をあらわにした。
谷広海氏(宮崎)は「1度の失敗で簡単に止めるのは不本意だが、日本祭の関連とするだけの日本的要素を持ち合わせているとは思えない」、矢野敬崇氏(大分)も「日本祭が成功を収めるのも理念があるから。ロードレースにそれがなければ、開催すべきではないのでは」とそれぞれ否定的な見方を示した。
会議の進行役を務める山田康夫氏(滋賀)は「改めて決を取った時に開催の意義を見出せない会長が大半であるならば中止とせざるを得ないとは思う。お金の問題ではない」と話すに留まっている。