ニッケイ新聞 2012年10月17日付け
【既報関連】ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)が主催する『東北応援ツアー』の結団食事会が14日、サンパウロ市リベルダーデ区のレストラン「かあちゃん」で行われ、参加者に関係者を加えた約25人が出発に向け士気を高めた。
挨拶に立った園田会長は「日系社会の顔という意識と誇りを持って臨んで欲しい」と話し、団長を務める本橋幹久さん(県連副会長、鳥取県人会会長)も「単発で終わるイベントにするのではなく、今後の交流につながる取り組みとなるよう頑張りたい」と抱負を語った。
夫婦で参加する永山八郎(78)、てるさん(77)は共に福島県出身。八郎さんは「震災後すぐに親戚のもとに行こうと思っていたが、妻の体調不良もあって中々決心がつかなかった。このツアーは良いきっかけなりました」と話した。
ベレンから参加の山中正二さん(74、岩手)は「ただの観光だけで終わらせたくないからこそこのツアーを選んだ。被災地の皆さんの現状を体感した上で、自分に何ができるか改めて考えたい」と意気込む。
震災直前に地元を訪れている岩手県出身の田鎖満さん(75)は「自らの目で変わってしまった現地を見て、それをしっかりと心に刻んでコロニアに持って帰ってくることに意味がある」とその意義を語った。
今回ツアーに臨む参加者は17人。同日深夜の便で出発し、岩手、宮城、福島の各被災地を訪問し、来月4日に帰国する。