ニッケイ新聞 2012年10月18日付け
今月22日に帰国する在聖日本国総領事館の小林雅彦首席領事の後任として、佐野浩明さんが11日に来伯、挨拶のため2人が本紙を訪れた。
小林元首席領事(58、大阪)はブラジリア、ポルト・アレグレなど当地の在外公館に計17年間勤務した。ポルトガル勤務を経て同総領事館に就任し、今回は3年2カ月の任期を終えた。帰国後の任務は未定とのこと。
一番印象に残っていることとして、東日本大震災後に日系社会が一丸となって被災地支援したことなどを挙げ、「ブラジルは世界最大の親日国が僕の持論。震災はブラジルが日本を応援してくれているという一つの証となった」と話した。
「日伯関係の中核はやはり日系社会。帰国後も日伯のために引き続き何か出来ればと思う」とのメッセージを残した。
本省勤務が長かったという佐野さん(58、福岡)だが、ポルトガルに4年、ジンバブエ、アンゴラなどアフリカに6年間などの海外勤務経験もある。岡山大学で法律を専攻し、入省後からポ語を専門とするようになったが、ブラジル就任は今回が初だという。
「日伯関係を一から勉強中です。ブラジルにおいて日系社会の力がいかに大きかったか勉強させてもらっている」と現状を語り、「サンパウロ勤務は任務が重い反面、嬉しくもある。少しでも日系社会を支援できるよう頑張りたい」との意気込みを語った。