IBGE調査=変化するブラジルの家庭像=女性の人生多様化顕著に=事実婚や離婚が増加へ
ニッケイ新聞 2012年10月19日付け
IBGE(ブラジル地理統計院)がブラジルにおける結婚の実態調査の結果を17日に発表した。これにより、入籍にとらわれない事実婚や女性労働者の増加、出産状況の変化や離婚の増加などが明らかとなったが、それぞれが女性の人生の選択の幅が広がったことをうかがわせている。18日付伯字紙が報じている。
2000年と2010年の国勢調査を比較した結果、夫婦関係にある人たちのうち、「結婚式を挙げ入籍もしている」夫婦の割合は、2000年の49・4%から42・9%に減った。その一方で、未入籍で式も挙げてない「事実婚」の夫婦が28・6%から36・4%に増えた。
この「事実婚」は、以前は北伯の貧困層に顕著な現象と目されていた。現在も、最低賃金の5倍の給与をもらっている人たちの間では「式も入籍も行なった」夫婦が64・2%と圧倒的に多い。だが、「既存の社会システムと違う生き方を実践してみたい」と希望する事実婚者が知識層などの間で見られるようにもなっている。この現象は、家族の価値を重んじるとされているカトリック信者の間でも広がっており、同教の事実婚夫婦も28・7%から37・5%に増えている。
また、この事実婚増加の背景にも絡んでいると考えられるが、女性の人生の選択の幅が広がったことが今回の調査結果には強く表れている。2000年に41・9%だった共働き夫婦は、10年に62・7%となり、女性が主権を持つ家庭も22・2%から37・3%に増えた。同性愛者の結婚に関しても、女性同志が53・8%で男性カップルを上回っている。
また、出生率にもその影響が表れている。2011年の女性1人あたりの出産数は1・86人に減ったが、1・9人だった10年の調査では、初等教育までしか受けていない女性の間では3・09人と高く、大学卒の女性では1・14人まで数字が落ちている。出産時の平均年齢は、初等教育以下の女性が20〜24歳なのに対し、大卒女性は30〜34歳。子供のいない家庭も15%から20・2%に増えた。
一方、法律が改正されたことと社会的に受け入れられるようになってきたこともあり、離婚率も1・7%から3・1%に増加した。離婚の増加は家族形態の変化をもたらしており、子供のいる家庭では、全員が夫婦の子供が83・7%で、子供が父親の連れ子のケースは5・8%、母親の連れ子は3・4%、両方の連れ子は7・1%となっており、離婚後の再婚が頻繁に行なわれていることを意味している。