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選挙後の先住民に死者=燃料切れで停泊中に病気

ニッケイ新聞 2012年10月20日付け

 アマゾナス州アタライア・ド・ノルテで、選挙のためにペルーとの国境に近い保護区から出てきた先住民約1千人の間で下痢が流行し、子供3人が死亡したと16、18日付フォーリャ紙サイトが報じた。
 市長・市議選の候補から燃料を受け取り、94隻の船に分乗した先住民は10日かけて投票しにきたが、帰りの燃料が買えず、川辺に停泊中に下痢が発生。週末に2歳以下の幼児2人が死に、15日現在、13人が下痢や嘔吐、発熱で入院中。呼吸器疾患併発でタバチンガの軍病院に移された患者も1人いる。
 事情を知った国立先住民保護財団(Funai)が燃料を買い与え、69隻が15日に帰途に着いたが、帰りの船中で症状が出た子供1人が18日に死亡した。残りの船は入院中の患者の回復を待って帰還する。
 先住民衛生問題特化局(Dsei)は医師2人と看護婦、看護助手各1人を停泊地に派遣。下痢の原因は汚染された川の水で、停泊地と病院に浄水器も設置した。
 検察庁と連邦警察は、燃料の供給は買収行為にあたると見て、市長候補3人と市議候補85人野中から、提供者を捜査中だ。Funaiが払った帰りの燃料費は7500レアルだった。