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〃喜びの医師〃サンパウロ市にも=笑いが患者の回復早める
ニッケイ新聞 2012年10月23日付け
リオ市で始まった〃喜びの医師〃による病院訪問プロジェクトが、サンパウロ市でも始まったと20日付エスタード紙が報じた。
〃喜びの医師〃は赤い丸鼻をはめ白衣を着たピエロ達で、最初に訪問したのはサンパウロ総合大学付属のクリニカス病院小児科病棟。病室の子供を訪ね、廊下にいる子供の前で楽器を演奏したりする姿に全体が和む。
子供以外に彼らが接するのは、医療スタッフや管理部門の人、患者の家族など。リオでの21年間の経験で身に着けた話術などを駆使するピエロの訪問で、ストレスが軽減したという理学療法士もいる。現場のスタッフの状態が改善すれば患者にも良い結果が出るのは当然で、患者家族との接し方を実地で学べたと喜ぶ介護士もいた。
次の訪問は26日のマンダキー病院で、看護婦や家族にも声をかけ、患者の状態を掴んだピエロ達がギターやアコーデオン、タンバリンなどを奏でながら歌ったり話しかけたり踊ったりすると、白衣の人になつかない難病の子供達まで微笑み、手を振り、声を発するようになる。患者と医療スタッフの関係をスムーズにするのにもユーモアが大いに役立つという。