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サンパウロ市モーターショー開幕=世界から熱い視線集まる=拡大続ける自動車市場に

ニッケイ新聞 2012年10月24日付け

 【サンパウロ共同=遠藤幹宜リオ支局長】ブラジル最大都市サンパウロで22日、国際モーターショーの報道陣向け公開が行われた。経済成長が続き人口約2億人を抱えるブラジル市場に熱視線を送る自動車各社は24日の開幕を前に小型車を中心とした新型車を続々と発表。ホンダやフォルクスワーゲン(VW)はトップ自らが会場でアピールする力の入れようだ。
 2014年のサッカー・ワールドカップ(W杯)や16年のリオデジャネイロ五輪を控え、自動車需要は一層増える見通しで、ホンダの伊東孝紳(いとう・たかのぶ)社長は「広大な国土で、車がほしいユーザーは多い。人口規模からすれば、まだまだ(需要は)広がる」と指摘。現地開発研究者を100人規模から2〜300人に増やし、地元ニーズに合った生産を増やす考えを示した。
 VWはサッカー・ブラジル代表のスター、ネイマール選手を招き、主力車ゴルフ(ブラジル名ゴル)の2ドアタイプを新発表。ウィンターコルン会長は「ブラジルは今の国。国土も資源もあり、あらゆる面で魅力的だ。18年までに自動車生産は500万台まで増える」と指摘し、投資を拡大する方針を明らかにした。
 ホンダも拡大する中間層の若者をターゲットにしたブラジル専用仕様車FitTwistを発表し、15年をめどに高級車Acuraも投入する方針。ゼネラル・モーターズ(GM)もトップが現地入りしており、伊東社長は会場視察後「各社の経営者が(ブラジルで)なんとかしなければと思っていると(意気込みを)感じる」と述べた。
 サンパウロモーターショーは11月4日まで。期間中の来場者は75万人を見込んでおり、来場者数はデトロイトや東京など世界的に有名なショーに匹敵する多さだという。