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サッカークラブ=サンパウロ市長の条例に待った=公用地の使用料が未払い=サンパウロ市内の人気チームも対象

ニッケイ新聞 2012年10月25日付け

 サンパウロ州裁判所がサンパウロ市市議会に、カサビ市長が提出したサッカー・クラブの公用地使用料未払いへの恩赦条例への投票を差し止める判決を出した。恩赦の対象チームには人気チームも多数含まれている。24日付エスタード紙が報じている。
 問題となっているのは、サッカー・クラブが使用している公的用地の使用料の未払いだ。2006年まで、各クラブは市の公用地使用に対し、月ごとまたは年ごとに使用料を払っていた。使用料の例としては、クラブの売上の2・5%などがある。
 だが、06年にカサビ氏が市長になった後、クラブや議会からの圧力もあって、カサビ市長が使用料の徴収法を確定すると約束。売上などを基にするのとは別の形の支払いを課すことにはなったが、それ以降、クラブ側には何の取立ても行なわれていなかった。
 検察局はこれを公的資産に損失を与える行為と判断し、2011年にカサビ市長に対する訴えを起こした。だが市長はこれに応じず、今年5月には、サンパウロFCやパルメイラスにサンパウロ市西部のトレーニング場使用料免除などを盛り込んだ条例を市議会に提出し、クラブの公用地使用料免除を法制化しようとした。
 検察の起訴内容の審理は22日に公的財務に関する第7法廷で行われ、検察の求めたカサビ市長の更迭と資産凍結は一応却下された。エミリオ・ミグリアノ・ネット裁判長は「5日以内に市長側の弁護を聞いてこの件を再検証する」とし、この間は市長が提出したクラブへの恩赦条例の議会審議も差し止められた。
 カサビ市長を起訴したジョゼ・カルロス・フレイタス検察官によると、全国選手権セリエAのポルトゲーザが1300万レアルの未払い金があるのを筆頭に、九つのチームがカサビ市長が提出した条例によって便宜を受けることになる。その中には、コリンチャンスやパルメイラス、サンパウロFCといったサンパウロ市を代表する人気チームの名前もあるという。
 フレイタス検察官は「不正な行政処置で起訴されていることを知っていながら、責任逃れの恩赦条例を提出した」とカサビ市長を批判し、ミグリアノ・ネット裁判長も「正規の手順も踏まず、特定の人たちに便宜をはかったことが明らかな、根元から腐った条例だ」と批判している。
 なお、カサビ市長が提出した条例が承認されると、サンパウロFCなどが使用している練習場の使用期間が70年延長されるため、サンパウロ市の緑化計画で増設されるはずの公園が一つ滅るという。

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