ニッケイ新聞 2012年10月27日付け
最高裁におけるメンサロン事件公判は、有罪となった25人の刑期の計算に入っているが、判事同士の論争なども起き、今週中に結審との予定が大幅に遅れる事になったと25、26日付ブラジルメディアが伝えている。
報告役のジョアキン・バルボーザ判事が29日から国外で持病の治療を受けるため、今週中に結審の予定だった裁判は、企業家のマルコス・ヴァレーリオ被告の刑期を計算する段階で、各々の罪状を更に細かく分けて刑を科するか否かなどの見解の相違が表面化。
リカルド・レワンドウスキー判事が述べた見解に対し、バルボーザ判事が「被告の弁護をするのか」と発言した事などもあり、贈賄や票の買収など八つの罪状があるヴァレーリオ被告の刑期の計算は長引いた。現時点でのヴァレーリオ被告の刑期は40年と1カ月と6日で、それ以外に約300万レアルの罰金が科せられるが、最終的な服役期間は他の被告の刑期計算が終わった時点で確定する。
25日までに刑期計算が終わったのはヴァレーリオ被告と協同経営者のラモン・オレルバッシ被告(14年と3カ月と20日)の2人のみで、25人分の刑期確定は、アイレス・ブリット判事が定年退職となる11月17日以降となる可能性も出てきている。