ニッケイ新聞 2012年11月9日付け
サンパウロ市のサッカー博物館で8日午前、13年6月のコンフェデレーションズ・カップ(コンフェデ杯)は六つの会場で開催される事などが発表されたと同日付各紙サイトが伝えた。
国際サッカー連盟(FIFA)のジェローム・ヴァルク事務局長は欠席したが、同連盟のヴァルテル・デ・グレゴリオ広報担当理事やブラジルサッカー連盟(CBF)のジョゼ・マリア・マリン会長、アウド・レベロ・スポーツ相、14年W杯実行委員会(COL)の組織委員で元選手のロナウドらが会合を開いた後に発表されたもの。13年6月15〜30日のコンフェデ杯は、FIFA史上初の同一国内で6会場を使う大会となる。
コンフェデ杯の会場数は8日朝まで4〜6と言われる状態だったため、10月に視察に来たヴァルク事務局長が建設工事の遅れや芝の適否を指摘していたペルナンブコ州レシフェとバイア州サルバドールの関係者らも安堵の息をついた。
8日の会合で確認されたのは、6市(リオ、ブラジリア、ミナス州ベロ・オリゾンテ、セアラ州フォルタレーザ、レシフェ、サルバドール)での開催や、入場券について(高齢者や学生向けの28・50レアルから418レアルまで、16試合分で計83万枚を販売する)、13年4月15日までにCOLの事務局なども含めた施設の運行状況などのテストを2度行う事など。14年開催のワールドカップ(W杯)本番で使う競技場は12だが、半分に当たる六つの競技場がコンフェデ杯で使われるのは史上初めてだという。
13年のコンフェデ杯には、世界王者になった経験がある4カ国(ブラジルとスペイン、ウルグアイ、イタリア)とメキシコ、日本、タイチの7カ国の参加が決まっておりアフリカ大陸代表は、13年1、2月の同大陸大会で決まる予定だ。
約2週間前に今回は訪伯しないと連絡してきたヴァルク事務局長やグレゴリオFIFA理事が最も懸念するのはブラジル側の準備の遅れで、ブラジル政府が補償したとはいえ、今後の遅れは許されない状況だと改めて明言。10月の時点で最も工事が進んでいたのはベロ・オリゾンテとフォルタレーザの8割、最も遅れていたレシフェでは6割しか進んでなかった。
なお、ブラジリアでは7〜9日に大型行事での治安確保のための第1回国際会議を開催中で、27カ国とブラジル各州の保安関係者ら計300人が参加。主催は14年のW杯や16年のリオ五輪のために特設された大型行事治安局で、開会式にはヴァウジヴィノ・ジャシント・カエタノ同局長やスポーツ相、ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法務相らも出席した。