ニッケイ新聞 2012年11月9日付け
来伯55周年を記念した『あめりか丸』同船者会(1957年5月21日サントス港着)が10月7日、宮城県人会館で行われ、報告のため世話役を務めた橋谷文夫さんが来社した。
乗船者の家族・親類を含めた約40人が集まり、それぞれが持ち寄った料理を囲んで思い出話に花を咲かせた。
船内の記憶がほとんどないという女性が、航海中に行われた「赤道祭」に当時7歳で参加する写真を見て「これ、私だ」と盛り上がる場面もあったという。
また、東北地方出身者らが来場したことをきっかけに、昨年3月にあった東日本大震災被災者への募金を呼びかける声が上がり、計400レアルが集められた。同県人会の中沢宏一会長を通じて、日本赤十字社の募金窓口に届けられる。
橋谷さんは「涙を流して再会を喜ぶ姿も見受けられ、本当に素晴らしい会だった。次回の開催が今から楽しみです」と満足げに話していた。