9月の経済活動低下=景気回復のリズムに疑問=欧州は再び景気後退入り
ニッケイ新聞 2012年11月17日付け
14日に発表した中銀経済活動指数(IBC—Br)によると、9月の経済活動は前月比0・52%縮小し3月以来のマイナス成長となったが、第3四半期は前期比1・15%の成長で、ここ2年間で最良の結果と15日付伯字紙が報じた。
前期比1・15%成長との数字は、11年第4四半期と12年第1四半期の0・27%や12年第2四半期の0・61%を大きく上回り、11年第1四半期の1・65%以来の高成長で、過去12カ月の累積成長率は1・14%となった。
他方、9月の成長が前月比0・52%縮小という数字は今年最悪で、4月から続いていた成長拡大に水を差した事で、1〜9月の累積成長率は1・2%に止まった。
9月の経済活動低下は工業製品税(IPI)減税終了予定だった8月の駆け込み需要の反動などから予想されていた事で、工業生産不振と小売の落ち込みが響いた。
ギド・マンテガ財相は「9月の実働日が8月より少ない事が経済活動の落ち込みの原因」と分析。融資や投資は回復基調にあり、10月の経済活動も回復の兆しが見えているから年4%の成長目標は達成可能というが、市場関係者の間ではこのままでは中銀予想の1・6%もおぼつかなくなる可能性ありとの見方も出てきている。
IBC—Brは〃中銀の国内総生産(GDP)〃とも呼ばれ、GDPの動きを予測する材料の一つ。中銀は経済の減速化が表面化する前の11年8月に、経済経済基本金利(Selic)引下げを始めている。
一方、ブラジル経済を占う上で気になるのが、欧州17カ国からなるユーロ圏が09年以来の景気後退(リセッション)入りとの16日付伯字紙報道だ。ユーロ圏の経済成長率は11年第4四半期のマイナス0・3%以降、0%、マイナス0・2%と続き、第3四半期もマイナス0・1%。同地域の経済を牽引してきたドイツやフランスも0・2%の成長に終り、景気後退入りを食い止める事が出来なかった。
ブラジル最大の貿易相手国である中国は景気が上向き、年7・5%成長できるとしているから、コモディティ輸出の回復が期待できそうだが、11年のブラジル経済減速化の引き金となったユーロ圏の景気後退がブラジル経済に与える影響は懸念材料の一つとして残る。
また、米国のブルームバーグ社は12日、ジウマ政権の電力料金引き下げや消費者の借り入れコスト抑制、燃料価格の制限などの介入策が、企業利益の急激な落ち込みを呼び、国外投資家が資金を引き揚げ始めていると報道。「政府の介入が公益、通信、金融といった業界の利益見通しを曇らせている」という投資家の言葉も懸念材料の一つとなる可能性がある。