ニッケイ新聞 2012年11月17日付け
エクアドルのオタク隊長プピアレスさんは10人兄弟だが、うち7人と父親までが当日イベントの手伝いをしていたとか。家族円満の秘訣はオタクか。ちなみに「Asa no inori」というグループ名は、日本の作曲家喜多郎氏の作品「朝の祈り」からだそう。隊長の普段の職業は、意外とまっとうな獣医。来場していた若者も私立大学で学ぶ学生が多かった。というのも、高価な漫画を集めたり日本語を習ったりすることができるのは、この国では限られた富裕層だけ。オタクはまだまだ〃貴族趣味〃と言えるかも。
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滋賀県彦根市では、3年前から県警の捜査員が県内在住のブラジル人向けに、夏の水難事故防止や女性の犯罪被害防止など様々なテーマで「防犯ラジオ」放送をポ語で実施しているとか。先月、中日新聞が報じた。現在放送を担当する折原竜一警部補(35)は、警察大学校で通訳官養成コースを受講し、犯罪用語等を猛勉強。語学習得の苦労は並々ならなかったはずだが、同放送が続くのは、県警がブラジル人を社会の一員とみなしているからだろう。日本側の大きな歩み寄りと言えそうだ。それともブラジル人犯罪が多いから、そっちの「防犯」も兼ねて?