ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 情報漏洩で33人逮捕=FPFの会長にも疑惑

情報漏洩で33人逮捕=FPFの会長にも疑惑

ニッケイ新聞 2012年11月28日付け

 連邦警察は26日、個人情報の漏洩に関与した犯罪グループ2組を摘発し、33人を逮捕した。この捜査では、サンパウロ・サッカー連盟(FPF)のマルコ・ポーロ・デル・ネロ会長も起訴されている。27日付伯字紙が報じている。
 連邦警察が行ったバチザーダ・デ・ドゥンケハイム作戦は、サンパウロ州、ペルナンブーコ、パラー、ゴイアス、リオの5州と連邦直轄区の二つのグループによる犯罪の捜査を行なったものだ。
 一方のグループは、個人や企業の電話番号や銀行口座の情報などを買い取り、それを一般人や企業などに売っていた。例えば電話代の請求書は50レアルで買い取られ、300レアルで売られていた。警察によると、1万人近くの情報が非合法的に開示され、ジルベルト・カサビサンパウロ市市長やエドゥアルド・ブラガ上院リーダー(民主運動党・PMDB)ら180人の情報が売買された。カサビ市長の場合、電話の履歴情報が漏れていた。
 他のグループは、中央銀行の許可を得ていない両替人を通して国外送金を行っていた。警察によると、両替人たちとつながりのあるグループは七つあり、1回の送金で最大500万レアルの金が動いていたという。
 警察は司法当局から33人に対する逮捕令状と87件の捜査令状を手にしており、FPF会長でブラジル・サッカー連盟(CBF)副会長のマルコ・ポーロ・デル・ネロ氏も容疑者の1人だ。ネロ氏は連邦下議の1人と弁護士事務所を開業しており、事務所を通して契約した探偵にある女性の個人情報を探らせた。ネロ氏は女性の携帯電話のメッセージや毎日の行動パターンなどを知らせるメールを受け取ったが、容疑を否認している。
 ネロ氏はリカルド・テイシェイラ前CBF会長退任後に国際サッカー連盟(FIFA)の役職を引継ぎ、CBFの次期会長とも目されている。