ニッケイ新聞 2012年12月5日付け
生長の家創始者・谷口雅春氏の孫で財団法人「新教育者連盟」の理事を務める谷口貴康氏(57)が、自身の著書『一寸先に光は待っていた』ポ語版刊行の記念講演会を行うため1日に来伯し、2日にニッケイパラセホテルで記者会見を開いた。
谷口氏は現在の総裁、谷口雅宣氏の弟にあたり、来伯は10回以上に上る。10年ぶりとなる今回はサンパウロ市、アチバイア、サルバドール、ブラジリアの4都市を訪れ、「谷口雅春先生を学ぶ会」副代表の前原幸博氏も同行して講演する。
ブラジルには、22歳で初めて訪れた。「将来に悩み、劣等感を抱いているときだった。多くの人に受け入れられていることを知り強烈なインパクトを受け、新しい自分を見出すきっかけになった。一時はブラジルに来ようと思ったくらい」としみじみと振り返った。
講演会を前にし、「生長の家の教えをもっと伝え、創始者についてもっと知ってもらいたい。特に若い人に『生命の實相』(谷口雅春氏の代表的著書。生長の家の聖典のひとつ)を読んでもらいたい」と意気込む。
同書は、生長の家創始者の孫として生まれた自身の境遇から始まり、大学在学中に事故を起こすなど苦難に満ちた青春時代を赤裸々に描いた作品。「子供の頃、お前の家は特別だと言われるのが嫌だった。普通の家ではなかったことがプレッシャーだったが、徐々に家族への愛、感謝の気持ちが生まれてきた。自分の経験を特に若い人に読んでもらえれば」と語った。
なお、記者会見には他州から講演を聴きにきた若者らも同席し、終了後は著書へのサインや写真撮影を求めた。「嬉しい。若いうちから真理に触れるのはすばらしいこと。各地で素晴らしい皆さんにお会いしたい」と笑顔を見せた。