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欧米歌手のブラジル公演急増=興行側は半額入場券で苦戦
ニッケイ新聞 2012年12月6日付け
ブラジルでは欧米の人気歌手やバンドのコンサートが急増中だが、盛況の反面、学生や高齢者を対象にした半額入場制により興行企業が苦しんでいると4〜5日付伯字紙が報じている。
欧米のアーティストの公演増加は、経済危機で欧米でのコンサート興行に陰りが見えてきたことで、新たな市場を開拓したいアーティスト側の事情を反映しており、新興国の中でも欧米の大衆音楽の需要が高いブラジルに白羽の矢が立った。2010年は149組だった来伯アーティストは11年には262組、12年には459組と、わずか2年で3倍に急増した。
これにより、T4F社やジェオ社、XYZライブ社など、興行部門の上位企業は年商10〜15億の売上を記録しているが、同部門1位のT4F社は12年1〜9月の売上が昨年同期比40%減という意外な結果となっている。同社は11〜12月のレディ・ガガとマドンナの公演で巻き返すというが、それでも12年は前年比約10%減の見込みだという。
現在、興行各社を悩ませているのは、学生や高齢者を対象とした入場半額制度だ。ジェオ社によると、同社の場合、コンサートの券の約90%が半額購入で、高い収益は見込めないという。そのため興行側は、入場券本体の価格を上げなくてはならなくなる。今回のマドンナの公演ツアーは、最も安い券で150レアル、最高値は850レアルまで跳ね上がった。
だが、この方法が悪循環を招いている。過去何度か来伯したアーティストの場合、前回の公演の観客が入場券高騰で行き渋る代わりに若い層が興味を示し、半額券の数が増えるという。
そのため興行企業は組合を作り、半額入場制の改定をめぐって戦う構えだという。