国費留学後も研究継続?=帰国義務の規定見直しへ
ニッケイ新聞 2012年12月8日付け
従来は留学期間終了後90日以内に帰国し、留学先で学んだ内容に関する研究を進めることを義務付けられていた国費留学生が、留学期間終了後も国外に留まっても留学期間中に受けた奨学金の返済を免除される可能性があると5日付エスタード紙が報じている。
国外の大学で修士課程や博士課程を終えた留学生は、就学期間終了後90日以内に帰国し、留学先で得た知識や技術を還元する義務がある。国内の研究機関には留学年数と同じ年数留まることになっており、違反者には留学期間中に支払われた額の返済が命じられる。
過去10年間の国費留学生は1万9758人だが、帰国してない人は約2%の380人。今回、ハイレベル人材養成業務統括所(Capes)は、専門家による審査委員会がブラジルや人類の発展のために研究継続が必要と認めた場合は帰国義務や奨学金の返済義務を免除することを決めた。
デニーゼ・ネッダーマイヤーCapes理事によると、「規約変更は留学生の国外滞在を勧めるためのものではなく、留学生がなぜ帰国しないのかを分析、評価するためのもの」で、新しい規約は学生から国外滞在延長願いが出され、審査委員会が認めた場合に限って適用される。
帰国義務を果たさなかった国費留学生に請求される奨学金や利子は1人当たり約40万レアルで、現在52件の返済請求手続きが行なわれている。デニーゼ理事は「帰国義務を果たしてない留学生は、帰国後に留学の成果を還元している学生に比べわずかだ。ブラジルの労働市場は過熱しており非帰国者はさらに減るだろう」と答えている。
だが、ブラジル科学促進協会(SBPC)のエレーナ・ナデール会長は「新規定の文面は混乱を招きやすく、正当な理由もなく帰国義務を免れようとする学生が増えるだけ」とCapesのやり方に疑問を呈している。