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10レ超のビールが好評=戦略変更や所得の動き反映
ニッケイ新聞 2012年12月15日付け
サンパウロ州内陸部リベイロン・プレットのビール会社などが製造する、スーパー・プレミアムと呼ばれる10レアル超のビールが、業界平均を上回る12%の売り上げ増を記録していると12日付エスタード紙が報じた。
上半期の売り上げは昨年同期を越えず、今年はだめだとあきらめていたのは、リベイロン・プレットのコロラド社。ところが、ウイスキーやウオッカなどを専門で扱う配送業者約10社との合意が成立して以来、様相が一変。下半期に入ってからの売り上げは、昨年比50%以上という。
ビール業界全体の売り上げはよく見積もっても2〜3%程度の伸びと見られている中、コロラドやテレゾポリスなど、600ミリリットル入りのビンが10レアル以上というビールは12%も売り上げを伸ばしているというのだから驚く。
値の張るビールの売り上げが伸びる傾向は数年前からあったが、小規模企業ながら高級な品を製造する会社が、A、Bクラスが好む高級酒を配送する会社に頼んで販売ルートを拡大するなどの戦略変更で、その傾向がより顕著になった。
その一方、一般銘柄の品よりは高いが10レアル以下のプレミアムと呼ばれるクラスのビールの売り上げは、上半期こそ順調だったが、9月ごろから売り上げが伸び悩んでいる。市場関係者は、いつもよりも一クラス上の品を試そうとしていたCクラスの消費者が、種々の事情で懐が厳しくなり、一般銘柄に戻ったのではと分析。車や白物家電の分割購入増なども影響した可能性ありだ。