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9位=映画『汚れた心』公開

ニッケイ新聞 2012年12月22日付け

 非日系の作家フェルナンド・モラエス氏が勝ち負け抗争を取材してジャブチ賞を受賞した『CORACOES SUJOS』(00年)を原作に、映画『汚れた心』が東山農場などカンピーナス周辺でロケをして11年に制作され、12年7月に日本で公開が始まり、一部で話題を呼んだ。当地では8月から公開され、多くの日系人、ブラジル人が劇場に足を運んだ。
 セリフの9割が日本語で、主な俳優が日本から来ているという異例のブラジル映画だ。日系人が忘れ去ろうとしていた〃暗黒時代〃の記憶が、ブラジルの歴史として解釈し直され、日本にも逆輸入されて「日本人とは何か」を問いかけている。
 やはり同抗争の脇山大佐殺害事件を扱った実録映画『闇の一日』(奥原マリオ純監督)の完成版も11月に公開され、独裁政権(軍事政権など)による人権侵害を調査する真相究明委員会が注目するなど、ブラジル社会側からの日本移民史に対する関心が高まっているようだ。