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移民2百年への第一歩=ノロエステ連合日伯文化協会会長 白石一資

ニッケイ新聞 2013年1月1日付け

 新しい年を迎えまして、皆様と共に、この新しい年を寿ぎたいと思います。日系コロニアが百周年を迎えて国を挙げてのお祝いを催してから、早5年が過ぎました。
 日系社会、ブラジル国内、国際社会におきましても、この5年間は絶え間なく激動の時代が続きました。このような中で私共ノロエステ連合日伯文化協会では、今や風前のともしびのように消えゆこうとする日本語教育に、なんとか歯止めをかけ、ここからの新たな展開を願い、強い決意をもって進んで行きたいと念願致しております。
 「日本語と日系社会」——私達の守らねばならない生命線と言っても過言ではないと思われます。これまでノロエステ日系社会では、JICAからのシニア、青年ボランティアの方達に支えられて日本語教育を進めてきましたが、外部からの支援に頼る限り、本当の教育は成り立たない事を思い知らされました。
 地元の情熱があってこそ、真の教育は成り立って行くことを改めて自覚し直し、新たな日本語教育に取り組んで参りたいと念願しております。
 今年は巳の年であります。蛇は執念深いと言われておりますが、恩を忘れず、助けてくれた人には恩返しを行うとも言われています。これまで私たちを助けて下さった日本政府関係に恩返しをさせて頂く気持ちで、ノロエステ連合では日本語教育に取り組みたいと念願致しております。
 巳の年の合言葉は探究心と情熱とも言われています。今こそ私たちは、日本人移民200年を目指した第一歩を、探究心と情熱をもって踏み出す時と信じております。