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南大河州=宝石工場を爆破し人質誘拐=犯人3人が死に5人が逃走

ニッケイ新聞 2013年1月3日付け

 南大河州で12月30日、宝石工場を爆破した強盗が9人の人質を連れて逃走する事件が起きた。犯人のうち3人は砲兵隊との銃撃戦で死亡、人質は同日夜皆保護された。12月31日〜2日付伯字紙が報じている。
 現場はポルト・アレグレ市から169キロ離れた山間部の町コチポランで、12月30日午前2時頃、武装した強盗団がギンタニ社の宝石工場の近くのバールに侵入。8人組の強盗は客9人を人質に取り、車で工場まで移動。防犯扉三つと宝石入りの金庫や棚をダイナマイトで爆破し、金庫二つを開けた時点で工場を後にして逃走した。
 強盗たちは3台の車に人質を乗せ逃走したが、午前2時30分頃、砲兵隊の検問に止められ、2台の車との間で銃撃戦が起きた。この銃撃戦で犯人3人が死亡した。そのうちの1人、エリザンドロ・ロドリゴ・ファルコン容疑者は、爆弾を使った銀行襲撃犯として捜索中の人物で、もう1人は麻薬の運び屋だった。
 銃撃戦の間に9人の人質のうち7人が開放されたが、女性2人は犯人の1人に捕まり、森の中へ連れ去られた。
 また、犯人4人を乗せた車1台は砲兵隊の封鎖をすり抜けてコチポラン方面へ戻り、2時45分頃、民家を襲撃。就眠中の家族7人を人質に逃走した。人質には11歳の子供も含まれていた。
 砲兵隊はヘリコプターと警察犬を導入して犯人と人質の捜索を行ない、同日夜、計9人の人質が森の中で発見された。人質は森の中を何時間も無言で歩かされ、精神的にもかなり動揺していた。
 残った犯人5人はいずれも逃走中で、2日未明にリーニャ・サンルイスの民家を襲撃。車2台を盗み、男性1人を人質にして逃走したが、パンクや故障で走れなくなり、人質を放棄。仲間と電話で連絡をとり、迎えに来た車でポルト・アレグレ方面に逃走したという。