ニッケイ新聞 2013年1月8日付け
サンパウロ州北部海岸でゴミ収集がうまく機能していないことが問題化、サンパウロ市でもフェルナンド・ハダジ市長がゴミ対策を打つと5日付伯字紙が報じている。
サンパウロ州北部海岸のサンセバスチャン、イーリャベーラ、ウバトゥバ、カラグアタトゥバでは、観光客でにぎわう夏の間は1日700トンのゴミが出る。カーニバルには200万人の人出が見込まれる所だ。
サンセバスチャンのジャケイ地区では4日間ゴミの収集がなく、海への道や歩道もゴミで覆われ、住民が「観光客はこの地区の美しさに魅了されて休日を過ごしに来るのにこの惨状では」と嘆いている。同市マレージアス地区でも年明けから同様の状態で、道にゴミが放置されているのを見て他の人もゴミを置きに来るという悪循環も生じている。
北部海岸でゴミ収集が滞っているのはゴミ処理場の数が十分でないためで、収集トラックは遠く離れたトレメンベーやサンタイザベルのゴミ処理場に行かなくてはならない。また、イーリャベーラでは、4台の収集車のうち2台が故障中で、180日の期日で緊急に業社と契約して間に合わせている状態だという。サンセバスチャンでは昨年から、清掃業社が市からの支払いに不満を抱いている。
一方、ハダジサンパウロ市市長は4日、雨季の洪水を防ぐため、ゴミ収集に8500万レアルを充てることを決めた。特にファヴェーラや川の周辺、不法に集積されているゴミを重点課題とし、収集にはローガ社とエコウルビス社があたる予定だ。
3日にリオで起きた大雨被害地でも、ゴミ収集に問題があったと地域でのゴミ産卵が問題となっていた。