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猫が脱獄の道具を運ぶ=刑務所管理に悩みは尽きず

ニッケイ新聞 2013年1月8日付け

 アラゴアス州の刑務所で12月末、外から入ってきた猫の胴体に何かがまきつけてあるのに職員が気づき、捕まえたところ、小型の鋸などが出てきたと4〜5日付ブラジルメディアが報じた。
 のこぎり以外には、携帯電話とイヤホン、充電器、穴あけドリルの部品などが出てきており、猫が脱獄用の道具を運んだとのニュースは国外にまで広まった。
 猫はその後開放されたが、脱獄用の穴を掘ったり外部と連絡を取ったりするための道具の持ち込みはどこの刑務所でも起こり得、昨年5月にはサンパウロ州の刑務所に鳩を使って携帯電話を届けさせようとした例もある。
 アラゴアス州での事件は、どの受刑者が調達しようとしたもので誰が送り込もうとしたものかが何もわからず、調査のしようがないというが、カツラを使って携帯電話を隠して入ろうとした例など、禁制品の持ち込みを図る手立ては様々。州都第一コマンド(PCC)の幹部が刑務所の中から指示を出しているとか、刑務所の中の犯罪者が食事以外の時間は携帯電話で通話をしていたという報告もあり、当局の悩みの種は尽きない。