ニッケイ新聞 2013年1月9日付け
サッカーで世界一優秀な選手の称号である「FIFAバロンドール」の発表が7日にスイスのチューリッヒで行われ、アルゼンチン出身でスペイン・リーグのバルセロナ所属のリオネル・メッシが同賞史上初の4回目の受賞を果たした。8日付伯字紙が報じている。
FIFAバロンドールは各国代表の監督、主将、サッカー記者の投票で決められるが、今年はメッシと、メッシの最大のライバルと目されるクリスチアーノ・ロナウド(レアル・マドリード)、メッシと同じバルセロナのイニエスタの3人で争われ、メッシが全体の得票の41・6%を獲得してCロナウドを振り切った。メッシはこれで4年連続4度目の受賞となり、これまでブラジルのロナウドはじめ5人いた3回受賞選手を抜き、25歳の若さで最多受賞となった。
12年は91得点を記録し、歴代年間得点記録も樹立したが、メッシは受賞会見で「記録を作ってもチームが優勝しなければ意味がない」と、スペインと欧州で優勝を逃した1年を悔いた。
また、この他には最優秀イレブンや最優秀ゴール、女子最優秀選手も選出された。ベストイレブンは11人全員がスペイン・リーグの選手で、ブラジル出身者ではダニエル・アウヴェス(バルセロナ)とマルセロ(レアル)の左右サイドバックが選ばれた。ラ米勢では、メッシとコロンビア出身のラダメル・ファルカオ(アトレチコ・マドリード)がフォワードで選ばれた。
最優秀ゴール賞にはトルコのフェネルバフチェ所属でスロヴァキア出身のミロスラフ・ストッフが選ばれた。昨年の同賞受賞のネイマールは2年連続で最終候補に入ったが受賞を逃した。
昨年は日本の澤穂稀が受賞した女子最優秀選手は米国のアビー・ワンバックが初受賞。2006〜10年に同賞を受賞したブラジルのマルタは2年連続で次点に終わった。