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新しい交流を=ブラジル日本都道府県人会連合会会長 園田昭憲

ニッケイ新聞 2013年1月9日付け

 謹んで新年のお慶び申し上げます。旧年中はいろいろとご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
 海外最大の日系人集団地であるブラジルで、今年は日本移民105周年を迎え、また戦後の移住が再開されて60年になります。そこでフェスティバル・ド・ジャポン会場で、戦後移住60周年記念祭をおこないます。また今年は節目である県人会の行事も多くあり、日本とのいろいろな面での交流も盛んになるのではないかと思っております。
 県連ではブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、そして被災県人会である岩手、宮城、福島県人会の後援を得て昨年10月、東日本大震災の被災者への支援、被災地復興への一助として、また被災地の実情、復興の現状を実際に現地で体感し、被災地の気持ちに幾らかでも共有できるならと考え、また風評被害で苦しんでいる地を訪ね、僅かでも応援できればと「東北被災地応援ツアー」を企画し、実施いたしました。
 またこの企画の延長線として今年は、今回訪問した東北3県より「東北被災者招聘交流事業(仮称)」で招聘する計画が進行しております。
 この交流事業が進展し、日本の各県から将来性のある若者たちが来伯し、ブラジルの人達と交流できればと考えるものです。これまでどちらかと言えば一方通行的だった交流がますます進展するものと思います。
 これからの世界、ブラジル社会を考える時、もっと大きな視野に立ち物事を考え進めていくことが大切です。いろいろな面での交流が疎遠になっていく中、新しい日系社会を形成することが大切で、近年減少傾向にあります留学生、研修員制度の継続、明日を作る青少年の短期訪日交流なども県人会などと共に訴えていきたいと思います。
 また県連では、郷土芸能、郷土食の祭典であるフェスティバル・ド・ジャポンを通じて、伝統ある郷土芸能を守って来られた方々、郷土に永く伝わり郷愁を呼ぶ郷土食をブラジルの地に残すことをこれからも深めて行きたいと思います。
 また県連が20数年以上続けている「移民のふるさと巡り」も、以前行った事のある地域も含め、新しい交流を探したいと思います。
 今年も昨年同様よろしくお願い申し上げます。
(※編集部の手違いで新年号に掲載されませんでした。お詫びします)