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東西南北

ニッケイ新聞 2013年1月10日付け

 突然の強い雨による道路などの冠水は夏に頻発する問題の一つだが、7日夕方から夜にかけての大サンパウロ市圏の大雨は、故障などの問題が続くCPTMも直撃した。サンパウロ市ブラスからABC地区に伸びる10号線は、ウチンガ駅からマウアー駅までの五つの区間の線路が冠水や電力停止で一時的に閉鎖され、乗客はバスへの乗換えなどを余儀なくされた。弱点が連鎖反応を起こすとこうなるか。
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 ハダジサンパウロ市市長は、カサビ市長が解決できないまま引き継いだ保育園の定員不足について、「2016年までに入園待ちをゼロにする」ことを目標とした。サンパウロ市では1月現在、約9万4千人が入園待ちの状態だ。問題が深刻なのは南部の地区で、待ち人数の多いワースト10地区のうちの7地区を占め、1位のカッポン・レドンドに至っては6650人も待たされている。4年間で果してどこまで減らせるか。
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 サンパウロ州ABC地区のジアデマで、自宅の庭で43本の大麻の苗木を鉢植えにして栽培していた69歳女性が、62歳の夫と共に逮捕された。近隣住民からの通報で警察がかけつけた際、夫婦は立ち入りを拒否。警察が鉢を見つけても「これはトマトだ」と言って、大麻であることを認めようとしなかったという。若者にまつわる犯罪という印象の強い大麻を、高齢者夫婦が庭先で栽培というのは意外な盲点かも。