ニッケイ新聞 2013年1月10日付け
コラム子が住むマンション前の通りでは、電線が切れ道に垂れ下がっている。いつ修繕されるかと思って見ていたが、今や数カ月が過ぎた。
電線が切れたらかなり危険だと日本人なら思うだろうが、当地ではこうした危機意識が本当に希薄だ。先日テレビでも、いくつもの凧が電線に絡まった住宅地の様子が流れ、何人かが感電したと報道していた。
しかし、適切に対処すれば避けられる場合は事故ではなく人災だ。この凧の件で、メディアはただ〃事故〃として報道するだけで、状況を放置していた配電会社や市には何の苦言もなかった。大問題のように事件を騒ぎたてても、誰も責任を感じないのがブラジルなのかと思う。
「ブラジルが好きか」との質問に、苦笑いせず「シン」と答えられるようになった。でも「〃事故〃に巻き込まれなければ」との条件は、まだ撤廃できそうにない。(阿)