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進出企業と一体になり=日語講座拡大の歩み

ニッケイ新聞 2013年1月12日付け

 現文協の前身である日伯文化協会で、一世の主婦らが日系人子弟を対象に日本語教育をスタート。80年に現文協が発足したのに伴い、同教育は夜間講座に引きつがれた。
 当初の生徒数は日系人中心に百人程度だったが、90年代は百人を割るほど数が減少。2005年、生徒数確保を目指し土曜の午後も開講したのをきっかけに、日系企業の会社員など非日系を中心に徐々に生徒数が回復していった。
 ゾーナ・フランカにある日本進出企業への就職を希望するブラジル人が激増したこともあり、生徒の要望で午前も開講、日本移民百周年の08年には生徒数ピークの711人を数えた。
 現在は、15歳までの約80人が所属する子どもクラス、成人クラス併せて約5〜600人が学ぶ。うち75〜6%が非日系で、教師数は30人。
 音楽、演劇など文化活動に、アニメ、漫画も導入した楽しく学べる教育活動を展開しており、ひな祭り、絵画・漫画コンクール、七夕会、弁論・お話大会、文化講座、学習発表会など年間行事にも力を入れる。
 錦戸校長は「日本語を役立てたいというよりも、日本文化に接触したくて入学する人が増えている。漫画やJポップスから古典芸能まで、色々な形で興味を持っている」と現状を説明し、「生徒の質を高めるには先生の質を高めることが必要。これからもJICAシニアボランティアと共に、質的側面の向上に取り組んでいきたい」と日本語教育にかける思いを語った。