サンパウロ市=改修工事にスポンサーつかず=コパンなど有名ビル苦戦
ニッケイ新聞 2013年1月17日付け
ブラジルが生んだ世界的建築家の故オスカー・ニーマイヤー建造のコパン・ビルをはじめ、サンパウロ市中央部の由緒ある建造物の改修作業に投資がつかず、ビル所有者が自費で巨額の改修費をまかなっていると16日付フォーリャ紙が報じている。
シダーデ・リンパ法は約2年前改正され、文化財や文化財の指定を待つ歴史的建造物の改修作業を行う場合、資金援助をする民間企業には、作業中に張る防護用の幕や板囲いの面積の10%までを使って広告を掲示する権利を認めている。
だが、この改正にも関わらず、サンパウロ市中央部の歴史的建造物が、改修工事の資金集めに苦労している。ニーマイヤーが1950年代に建造したコパン・ビルは、現在サンパウロ市とサンパウロ州の文化財申請中で、3カ月ほど前に改修工事の民間援助の許可がおりたが、現在まで援助を行う企業は現れていない。同ビルは自費でタイルの改修作業などをはじめているが、第一段階の費用だけで400万レアルとみられ、全体の改修費2300万レアルの捻出は援助投資なしでは苦しいという。
1965年にイピランガ大通りとサンルイス大通りの角に建設され、92年に文化財に指定されたサンパウロ市で2番目に大きい建造物のイタリア・ビルも、2度にわたり民間援助を求めたが効果はなく、4年間の改修費1千万レアルは自費でまかなった。現在も800万レアルで窓の改修中だ。
また、レプブリカ広場にある、サンパウロ市で最初のモダン建築によるビルといわれる1938年建造で90年に文化財指定のエステル・ビルも自費で60万レアルを調達して塗装やエレベーターの取り替えなどを行ったが、まだ60万レアル以上の改修費が必要だという。同ビルの関係者は「民間援助は汚職に繋がりかねない。10レアルの支援金に50レアルの領収証をほしがる輩もいるんだからね」と語っている。