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財政難の年のカーニバル=各地で中止や延期相次ぐ

ニッケイ新聞 2013年1月22日付け

 財政難を理由に、カーニバルのパレードの中止や延期、規模縮小を余儀なくされる市が出ている。19〜20日付伯字紙が報じている。
 12年10月の全国市長選を経て、いずれの市も新市長や新任期を迎えているが、前任期までに積もった財政赤字が、新任期開始直後のめでたいカーニバルに影を落とす市が全国で見られる。
 サンタカタリーナ州フロリアノーポリスでは、1億レアルの負債を理由にパレードの中止を決めた。カーニバル協会に回るはずの市の予算300万レアルは保健費用に回される。なおブロッコは従来通り継続される。マラニョン州サンルイスやリオ州ペトロポリスでもパレードを中止し、その費用を保健費に回す。
 全国でも有数のブロッコがあるミナス・ジェライス州ジアマンチーナも500万レアルの負債があり、開催の危機にあったが、市長が先週開催を決めた。だが、市からの資金は従来の半分の50万レアルとなる。
 バイーア州イリェウスではカーニバルのパレードを3月の復活祭まで延期。ロンドニア州ポルト・ヴェーリョも延期するが開催日時は未定だ。
 サンパウロ州ではこれまでにサンカルロス、バレットス、カサパーヴァ、グアラチンゲター、ロレーナ、サンジョゼ・ドス・カンポスが中止を発表、アララクアラ、タウバテー、カンピーナスは日程を縮小する。
 これらの都市の多くは前市長が抱えた負債を理由にしているが、フロリアノーポリスのダリオ・ベルジェル前市長などは「新市長が以前の財政モデルに従ってないだけだ」と反論している。
 バイーア州のカーニバルでは、ブロッコやカマロッチの収入の80%を州外からの観光客に頼っているところもあり、最大のお得意さんがサンパウロ州からの観光客だという。