ニッケイ新聞 2013年1月30日付け
サッカーのコンフェデレーションズ杯を6月に控え、国際サッカー連盟(FIFA)のジェローム・ヴァルケ事務局長は「スタジアムの建設工事の遅れはこれ以上許されない」と釘を指した。29日付エスタード紙が報じている。
コンフェデ杯は全国6会場で行われるが、現時点でスタジアムが完成しているのはセアラー州フォルタレーザとミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテだけで、準備の遅れは頭痛の種だ。
ヴァルケ事務局長は28日、工事が最も遅れているとされるブラジリアのマネ・ガリンシャ・スタジアムをアルド・レベロ・スポーツ相、アギネロ・ケイロス連邦直轄区知事、W杯現地組織委員会のジョゼ・マリア・マリン委員長、メンバーの元選手ロナウドとベベットと共に視察した。
同スタジアムは6月15日の開幕試合(ブラジル対日本戦)会場で、28日に4月21日には完成と聞いたヴァルケ事務局長は「本当は予定通りの昨年12月に完成して欲しかったが、4月完成と聞いて安心した。でも、もうこれ以上の期間延長はないよ」と、工期遵守を厳命した。
同スタジアムでは、4月21日の完成後、予行試合を行い、会場内の設備やサービスが滞りなく運営できるかどうか点検する。既に完成したフォルタレーザのカステロン・スタジアムでは27日に予行試合が行われ、携帯電話の受信などの問題が起きた。FIFAは28日、携帯電話やインターネット、ラジオ、テレビなど、あらゆる通信手段におけるインフラの向上を行う協定を通信省と結んでいる。
27日の南大河州サンタマリアのナイトクラブ火災を受け、警備強化も話題となった。ヴァルケ事務局長は「6万人の観衆が8分間で避難できる必要がある」と語った。