ニッケイ新聞 2013年1月30日付け
今月15日から開かれていたブラジル日本語センター(板垣勝秀理事長)主催の『第14回日本語ふれあいセミナー』が無事終了した。
全伯の日本語学校、ボリビアからの10人を含む計107人の生徒らは演劇発表やリベルダーデ地区への遠足、サントス厚生ホームへの訪問など4日間のプログラムをこなした。
18日にサンパウロ市の北海道協会会館であった体験発表会・閉校式では、各グループで感想文を作成、代表者が壇上に上がってスピーチを行った。
「今日でセミナーも最後。あの楽しかった日々を思い出したいと思います」と力強く話し始めたのはパラナ州マリンガから参加の佐藤豪くん(16、三世)。日本食レストランのオーナーシェフ・坂本ジュンさんによる講演を聞き「高い夢を持って、絶対にあきらめないで取り組み続けることが重要だと感じた」と流暢な日本語で話した。
「僕らは五班だからグループの名前は『ご飯』です」と話し、会場の笑いを誘ったのは、初参加の貝塚セザルさん(17、三世)。「僕らの絆を強く深め、おにぎり以上、お餅のようにまとまることが出来ました」と独特の表現でセミナーの感想を語り、大きな拍手を受けた。
「たくさん日本語を話して、たくさん友達を作ろう」と意気込んでボリビア・オキナワ移住地から参加した熱田諒菜さん(13、三世)=第一日ボ学校=は「ポ語が話せないので少し不安はあったけど、みんな日本語が凄く上手。問題なくコミュニケーション出来た」と満面の笑顔。
発表後には修了証書の授与式が行われ、板垣理事長や来賓の深野昭・国際交流基金サンパウロ文化センター所長らから、各グループの代表に証書が手渡された。
会の最後には、日本の歌手アンジェラ・アキの「拝啓15のキミへ」が合唱され、感極まり涙を流す参加者もあった。
板垣理事長は「彼らの発表からは、素晴らしい活動が出来たことが伝わってきた。ここで出来た友情やつながりを大事にしていって欲しい」と満足げに話した。