ニッケイ新聞 2013年2月1日付け
サンパウロ市東部のバラバラ殺人犯が逮捕され、少なくとも5人の女性を殺害したことが明らかとなった。1月28〜31日付伯字紙が報じている。
サンパウロ市東部イタイン・パウリスタで女性のバラバラ死体が旅行カバンに詰め込まれて放置されていた事件は、15日付の本紙東西南北欄でも報じていた。その後、遺体はセニラ・レイテ・デ・オリヴェイラさん(25)のものと判明した。
警察は、旅行カバンに付いていた空港会社の札の情報から、持ち主はサンパウロ市西部バラ・フンダ在住の女性であることをつきとめた。この女性が旅行カバンはコンドミニアムのゴミ捨て場に捨てたと証言したため、コンドミニアムの従業員の住所を調べたところ、事件現場の近くに住む唯一の住人であったことから、エドゥアルド・セバスチアン・ド・パトロシニオ容疑者(42)を1月24日に逮捕した。
パトロシニオ容疑者は調べに対し、セニラさんを含め、2010年12月から13年1月にかけて少なくとも5人の女性を殺害したと明かした。うち、12年11月に発見されたナイアラ・リベイロ・デ・サーさんの遺体も旅行カバンに入れられていた。その他の遺体のひとつはカーペットに巻かれた状態で発見され、あとの2人は路上で発見されている。発見場所はいずれも同容疑者の住む家の近くだった。
パトロシニオ容疑者の犯行の手口はいつも同じで、麻薬中毒の売春婦に金を払って性交を試みてもクラックを使っているせいでうまくいかず、腹をたてては相手を絞め殺していた。同容疑者も麻薬中毒者で2004年には窃盗の前歴があるが、周囲からはおとなしくて働き者と見られていた。
市警殺人課は、同容疑者の最初と2番目の殺人に1年半の間が空いていることから、さらなる余罪がないか調査中だ。