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モジ移民公園=記念プラッカが盗難に=105周年ミサまでに修繕=今後の維持管理も課題に

ニッケイ新聞 2013年2月1日付け

 モジ・ダス・クルーゼス日本人移民入植50周年を記念し、同市ジャルジン・アヴェニーダ区に1969年に設けられ、現地コロニアのシンボルともなっている移民広場(Praca dos Imigrantes)の記念プラッカが先月盗難に遭い、TVグローボのサイト「G1」で大きく取り上げられた。市民の憩いの場となっており、今年6月には移民105周年ミサの舞台となる。同文化協会の中山喜代治元理事長(現評議員長)は「今までも良く荒らされたが、盗まれたのは初めて」と遺憾の意を示し、「ミサまでには何とか修繕したい」と語っている。

 市の農業に尽くした日本移民を顕彰する意味で建設された。子どもを背負った母親と鍬をかついだ農夫の像が据え置かれており、今回盗まれたプラッカは、公園の完成を記念したものだ。
 大通りにはさまれ交通の便がよい反面、治安が悪く悪質ないたずらも多かった。G1の報道によれば、こうした盗難事件は後を絶たず、移民像そのものが台から外されていたこともあったという。
 中山元理事長は「昔は池もあったけど、中に入ったり物を投げたりする人が多いから、埋めてしまった」と語る。
 管理は文協、サンパウロ農村協会、コスモスクラブの3団体が担当。市も現在電灯を設置し、公園内にあるバス停のむき出しの地面を舗装するなど修繕に努めているが、今後の維持管理も課題となりそうだ。
 中山元理事長は、「目標はただ修繕するだけではなく、きれいに再生しモジの観光地にすること」と話しており、現在造園技師との相談を進めながら予算を検討中だ。プラッカも、新しいものが設置される予定だという。