ニッケイ新聞 2013年2月6日
軍政時代に行方不明となっていたルーベンス・パイヴァ元下院議員(1929—1971年)についての詳細が発表され、真相究明委員会が軍によって殺されたと確認したと4〜5日付伯字紙が報じている。
パイヴァ氏は1962年に下院議員に選ばれたが、64年の軍政発足時に軍によって罷免され、フランスやアルゼンチンに亡命。帰国後も亡命者を積極的に手助けするなど、反軍政派として知られたが、1971年以来消息が途絶えていた。
パイヴァ氏の情報は、2012年11月に殺害された元陸軍のジュリオ・ミゲル・モリーナス・ジアス予備大佐宅で発見された、逮捕者の所持品リストだけだったが、真相究明委員会のクラウジオ・フォンテレス氏によると、ブラジリアの国立保管庫でパイヴァ氏の伝記作家が、リオの陸軍秘密警察(DOI—Codi)による新たな書類を発見したという。
そのDOI—Codi第70報告書は71年1月20日〜25日の記録で、パイヴァ氏は1月20日にリオの自宅から空軍保安情報センター(Cisa)の捜査員によって連行される様子が描かれており、パイヴァ氏に亡命カードを渡そうとしていたチリからの女性2人もリオのガレアン空港で捕まり、パイヴァ氏と共にDOI—Codiに連れていかれた。パイヴァ氏は71年1月22日に脱獄を試みて殺されたという。
このDOI—Codi第70報告書による詳細な情報はこれ以上報告されていないが、フォンテレス氏によるとパイヴァ氏がDOI—Codiによって殺害されたことは確かで、電気ショックで処刑され、埋葬地もある程度推定できるという。
あとは、誰が処刑したかを確認する段階だといい、真相究明委員会は、書類に名前が登場する2人の陸軍幹部に事情聴取を行う予定だという。