ニッケイ新聞 2013年2月7日
サンタカタリーナ州内でバス焼き討ちなどの暴行が続き、5日までの1週間で起きた事件は20市で60件以上に上ると6日付ブラジルメディアが伝えている。
サンパウロ市で続いた殺人や殺人未遂、バスの焼き討ちなどは、州都第一コマンド(PCC)によるものだが、サンタカタリーナ州での〃暴力の波〃は、PCCとつながりのあるカタリネンセ第一グループ(PGC)と呼ばれる組織によるもの。
5日未明に起きたのはシャペコー市の刑務所職員宅への手製爆弾投げ込みで、けが人などは出なかったが、同市では5日未明にバス1台の焼き討ちも起きた。また、5日夜は、4日間事件が起きなかったフロリアノポリスでもバス2台の焼き討ち事件が起きたという。
同州内で焼き討ちの被害に遭ったバスは1月30日から数えて26台に上り、5日の事件では、昨年11月に同様の事件を起こした未成年者2人の関与が確認された。
PGCによる攻撃は、フロリアノポリスやイリョッタ、イタジャイ、ジョインヴィーレ、シャペコーなど、全20市に拡大し、バス焼き討ちや警察署襲撃などが、連日報道されている。同州保安局はバス運行時には警察車両が伴走するなどの処置も導入したが、危険を恐れて一部地域のバスの運行を停止した会社も出てきている。