ニッケイ新聞 2013年2月14日
10〜11日にリオのサプカイのサンボードロモでスペシャル・グループのパレードが行われた。11〜13日付伯字紙が報じている。
初日の10日に話題を集めたエスコーラは、優勝候補のひとつのサルゲイロと、ポルテラ、ウニオン・ダ・イーリャだった。昨年準優勝のサルゲイロは「名声」をテーマに、世界の有名人に扮したダンサーたちに、報道陣のカメラをイメージした光を発光ダイオードで華やかかつ美しく作り上げた。また、同エスコーラ創設者で唯一の生存者、ジャウマ・サビア氏がパレードに加わったのも目を引いた。
また、古豪ポルテラも奮闘した。拠点地マドゥレイラの400周年と、名サンバ歌手のパウリーニョ・ダ・ヴィオラ、同エスコーラの黄金時代だった1970年優勝時のパレードの三つへの顕彰の意味を込めたテーマ曲は観衆から好評を得た。一方、イーリャはボサノバ全盛時代の名作詞家で生誕100年にあたるヴィニシウス・デ・モラエスに捧げた詩的なパレードを展開した。
昨年優勝のウニドス・ダ・チジュッカは、重さ7キロの衣装を着たダンサーの舞踊で評価を得たが、山車の故障などトラブルが相次いだ。
2日目の11日に話題となったエスコーラは、マンゲイラ、ベイジャ・フロール、ヴィラ・イザベルだった。歴史的名門ながら2002年以来優勝に見放されているマンゲイラは、二つの楽隊が交互に演奏するという、これまでに見られなかった画期的な試みで観衆の注目を集めた。だが、山車が報道関係者用の塔にぶつかるなどのトラブルでパレード時間が6分超過し、減点対象となる。
2年ぶりの優勝を狙ったベイジャ・フロールはブラジル生まれのマンガラルガ種の馬の歴史という難しいテーマに挑んだが、創造性に富んだ美しいパレードを見せた。
最後を飾ったヴィラ・イザベルは、「農業」をテーマに、華麗な振り付けとマルチーニョ・ダ・ヴィラなどの手によるサンバ曲が好評を呼んだ。今年のパレードで各エスコーラに目立ったミスも起こさず終わり客席から「チャンピオン!」という声も飛んだ。
結果は13日午後4時に発表され、Vイザベルが優勝した。
なお、サンパウロ市カーニバルの結果は12日に発表され、モシダーデ・アレグレが2年連続優勝を飾った。2位のローザス・デ・オウロと同点だったが、テーマ曲(エンレード)の得点で0・1上回ったモシダーデに軍配が上がった。